2023.11.02

11月を迎えました。季節外れの暖かさで、11月という感じはしませんが、教会の暦は進んでいます。

115日(日)は「聖徒の日(永眠者記念日)」で、先に天に召された方々を覚えてご遺族と一緒に礼拝をささげます。日々の生活の中では、なかなか故人を偲び、自らの生き方を省みる機会はありませんが、この日は心を静めて、先達者がどのような信仰に生きたのか、御言葉と対話をしながら、自らの歩みを振り返る時としています。12日(日)は、礼拝と執事会。19日(日)は礼拝と11月誕生会。そして26日(日)は礼拝とハンドベルコンサートです。ハンドベルコンサートが終わると、いよいよアドヴェント(待降節)に入り、クリスマスを迎える準備が始まります。

さて、先日神戸にフィールドワークに行ってきました。阪神淡路大震災の時に何が起こったのか、大規模災害に備えて何が必要なのかを教えられました。印象的だったことは、地震の直後は本当にご近所の助け合いが一番の助けになったこと。今まで関わりの薄かった近隣の方とも自然に助け合うことが起こったということです。しかし、罹災証明書のための手続きが始まり、「全壊」「半壊」「一部損壊」という判定がついた時から分断やいがみ合いが始まったこと。炊き出しでも路上生活者は排除されるなど、ぎすぎすした雰囲気になっていったと話されました。心の状態を一定に保つことの難しさを感じました。また、災害は、差別と分断を引き起こすリスクの高いものであることも知りました。

大規模災害に備えて必要なことは、とにかくつながっておくことと強調されました。これは兵庫教区被災者生活支援・長田センターの運営委員長の話だけではなく、2日目に訪ねた神戸聖隷福祉事業団の理事長も話しておられたことです。近所の方、行政、教会同士、教区同士、教区と教団など、深い関わりでなくても構わないから顔合わせをして、あるつながりをもっておくことで、非常事態に本当に助けられると話されていました。

 

教団の社会委員会としては、来年の社会委員長会議に向けての準備も兼ねており、今回のフィールドワークから大規模災害に備えて教区同士のつながりを具体化することと教団とのつながり、教団外の組織とのつながりをもつ機会にしたらいいのではないかと話し合われました。とても有意義な時間をもつことができ、感謝です。

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